2025年5月13日
歯科治療を受ける際、「エアスケーラー」と「超音波スケーラー」という言葉を耳にすることがありますよね。どちらも歯石除去に使われる器具ですが、実はその仕組みや歯への優しさに違いがあります。今回は、これらの違いと、歯に優しい選択肢についてご紹介します。
🔍 エアスケーラーと超音波スケーラーの違い
1. 振動の仕組みと歯石除去効果
- 超音波スケーラー:毎秒18,000〜50,000回の高頻度振動を利用し、歯石を効率的に除去します。振動によりキャビテーション効果が生じ、歯石を粉砕し洗浄します。特に歯肉縁に沿った頑固な歯石除去に効果的です。
- エアスケーラー:毎秒2,000〜6,000回の低頻度振動で、歯石除去効果は超音波スケーラーに比べて劣りますが、歯面への負担が少なく、歯に優しいとされています。
2. 歯面への影響と痛み
- 超音波スケーラー:高出力のため、使用中に痛みを感じることがあります。また、歯面に微細な損傷を与える可能性があります。そのため、知覚過敏のある患者には注意が必要です。
- エアスケーラー:出力が低いため、痛みを感じにくく、歯面への損傷も少ないとされています。知覚過敏のある患者にも適しています。
3. 適応と安全性
- 超音波スケーラー:ペースメーカーを使用している患者には禁忌とされています。また、使用には専用の装置とハンドピースが必要です。
- エアスケーラー:ペースメーカー使用者にも安全に使用でき、治療台のタービンにハンドピースを取り付けるだけで使用可能です。
💡 歯に優しい選択肢は?
エアスケーラーは、低出力で歯面への負担が少なく、知覚過敏のある患者やペースメーカー使用者にも適しています。そのため、歯に優しい選択肢として推奨されます。
一方、超音波スケーラーは、歯石除去効果が高く、特に頑固な歯石の除去に適していますが、歯面への影響や痛みの可能性があるため、使用には注意が必要です。
治療方法の選択は、患者の口腔状態や症状、希望に応じて歯科医師と相談の上、決定することが重要です。
📝 最後に
当院では、患者一人ひとりの状態に合わせて最適な方を選択いたします。どちらの器具もおいてありますので、安心してください。
歯の健康は全身の健康にもつながります。定期的な歯科検診を受け、健康な歯を保ちましょう!