2025年10月22日

子どもが歯医者を嫌がって泣いてしまう、口を開けてくれない…。そんな経験をしたことのある保護者の方は多いのではないでしょうか。治療が必要な場合でも、無理に連れて行ってしまうと、歯医者に対する恐怖心が強くなり、今後の通院がさらに難しくなることもあります。実は、子どもが歯医者を嫌がる背景には、年齢や性格だけでなく、過去の経験や保護者の対応も関係している場合があります。今回は、子どもが歯医者を嫌がる理由や、不安をやわらげるための工夫、家庭でできるトレーニング方法について解説します。
1. 子どもが歯医者を嫌がる理由とは?
子どもが歯医者に行くのを嫌がるのには、いくつかの共通した理由があります。これらを理解しておくことで、対応の仕方も変わってきます。①過去の痛みや怖い経験
以前、歯医者で痛い思いをした経験があると、それが記憶に残り「歯医者=痛いところ」と思い込んでしまいます。音やにおいも、その恐怖を思い出させるきっかけになることがあります。
➁何をされるのかわからない不安
初めての経験に対して不安を抱くのは自然なことです。特に小さな子どもにとっては、治療の流れが分からず、予想できないことに強い恐怖を感じます。
➂保護者の不安が伝わる
保護者自身が不安そうにしていたり、「痛いかもしれないけど我慢してね」といった声かけをすると、子どももその雰囲気を敏感に察知します。
④診療室の環境が緊張を高める
診療台、ライト、機械音など、普段見慣れないものに囲まれることで、子どもは緊張してしまいます。
⑤自分の意思が尊重されないと感じる
無理やり診療台に寝かされるなど、自分の気持ちを聞いてもらえないと感じると、歯医者に対して拒否反応を示すことがあります。
こうした理由を踏まえて、子ども一人ひとりに合った配慮が求められます。子どもの気持ちを尊重しながら、少しずつ慣れていけるようにサポートすることが大切です。
2. 子どもの歯医者への不安を和らげる工夫と対処法
歯医者への不安をやわらげるには、子どもの気持ちに寄り添った接し方や環境づくりが重要です。ここでは、効果的な工夫と具体的な対処法を紹介します。①段階的に慣れさせる
いきなり治療から始めるのではなく、まずは診療室に入ってみる、椅子に座ってみるといった簡単な体験から始めます。遊び感覚で少しずつ慣れていくことで、警戒心をやわらげることができる可能性があります。
➁子ども向けの絵本や動画を活用する
歯医者をテーマにした絵本やアニメを一緒に見ることで、「何をする場所なのか」「痛くないこともある」といったイメージを育てることができます。
➂ポジティブな声かけを心がける
「大丈夫、頑張ってえらいね」「お口をあけてくれてありがとう」など、肯定的な言葉がけを意識しましょう。無理にがんばらせるのではなく、できたことを褒めることが自信につながります。
④歯医者選びを工夫する
小児歯科では、子どもにもわかりやすい説明や接し方が配慮されていることもあります。モニター付きの診療台やキッズスペースがあると、リラックスしやすいと感じるお子さんもいます。
⑤保護者の態度に気をつける
不安な表情や焦った態度は、子どもに伝わりやすいものです。なるべく落ち着いた表情で接し、子どもがリラックスできるような雰囲気をつくりましょう。
⑥歯医者は「怖くない場所」と伝える
「痛いけど我慢しなさい」という言葉ではなく、「お口を元気にする場所」「先生がお口をピカピカにしてくれるよ」といった前向きな表現を使うと、イメージが変わってきます。
継続して取り組むことで、子どもが歯医者に前向きな気持ちを持てるようになることもあります。
3. 家でできる子どもの歯医者トレーニング
歯医者に行く前の段階で、家庭でできるトレーニングを取り入れることで、子どもの不安を軽減することができます。特別な道具は必要なく、日常の中で少しずつ慣らしていくことがポイントです。
①お口をあける練習をする
歯医者での診療の基本は「お口を開けること」です。まずは鏡の前で口をあけてもらい、「お口の中に何が見えるかな?」と声をかけながら楽しく練習してみましょう。
➁歯ブラシや綿棒で触れてみる
歯ブラシや綿棒などを使って、上の歯や奥歯をそっと触ってみましょう。治療の際に触られる感覚に慣れておくことで、実際の診療時の違和感や不安を減らすことができます。
➂ごっこ遊びを取り入れる
「お医者さんごっこ」や「歯医者さんごっこ」をすることで、子どもにとって歯医者が遊びの延長線上になります。ぬいぐるみや人形を使って診察の真似をすることで、自然と歯医者の流れを学べます。
④道具を見せて慣れさせる
歯ブラシ、ミラー、ライトなど、実際に使用される器具に近いものを見せるのも効果的です。安全なおもちゃや家庭にある道具を使い、「これはお口を見やすくするためのものだよ」と説明することで、恐怖心がやわらぐことがあります。
⑤終わった後の楽しみを用意する
歯医者に行った後に「帰りに公園で遊ぼうね」「絵本を読もうね」など、ちょっとした楽しみを用意しておくことで、「歯医者=嫌なことだけじゃない」という意識につながります。
このようなトレーニングを日常に取り入れていくことで、子どもが歯医者に対して前向きなイメージを持ちやすくなり、通院がぐっと楽になります。
4. 上尾市の歯医者 たくみ歯科クリニックの小児歯科
上尾市の歯医者 たくみ歯科クリニックの小児歯科では、お子さんの成長発育に応じて、むし歯や歯肉炎の予防・治療を行っています。乳歯から永久歯への生え変わりを見据え、正しい歯みがき習慣や生活指導を通して、生涯にわたる健康な歯の基盤づくりをサポートしています。初めての歯科通院でもリラックスできるよう、優しい声かけと丁寧な診療を心がけています。
■ 当院の小児歯科ポイント①:子どもが安心できる診療環境づくり
お子さん・保護者ともに安心して通えるように明るく親しみやすい雰囲気づくりと、治療への不安を和らげられるように丁寧な説明で診療を行っています。
■ 当院の小児歯科ポイント②:むし歯を防ぐ予防処置が充実
フッ素塗布・シーラント・歯みがき指導など、むし歯予防に効果的な処置を定期的に実施。乳歯や生えたての永久歯をしっかり守ります。
■ 当院の小児歯科ポイント③:成長に合わせた継続的なサポート
歯並びやかみ合わせ、生活習慣まで含めた長期的な視点で、お子さんの将来の健康まで見据えたケアを提供しています。 お子さんの歯の健康は、将来の笑顔や生活の質に直結します。上尾市の歯医者 たくみ歯科クリニックでは、お子さんとご家族に寄り添いながら、楽しく通える歯科医院を目指しています。まずはお気軽にご相談ください。
▼たくみ歯科クリニックの小児歯科の詳細はこちら
https://dc-takumi.com/medical/medical06/
まとめ
子どもが歯医者を嫌がるのは、ごく自然なことです。しかし、理由や心理を理解し、家庭での工夫やトレーニングを取り入れることで、不安をやわらげることができます。無理をせず、子どものペースに合わせて少しずつ慣れさせていくことが、スムーズな通院につながります。保護者の関わり方次第で、子どもが歯医者を前向きにとらえるようになる可能性も高まります。
小児歯科にお悩みの方は上尾市の歯医者、たくみ歯科クリニックまでお問い合わせください。
監修:たくみ歯科クリニック
院長 荒木 拓道(あらき たくみ)
《経歴》
2009年3月 日本歯科大学新潟生命歯学部卒業
2009年4月 医療生協さいたま 生協歯科臨床研修医・入職
2010年3月 医療生協さいたま 生協歯科臨床研修終了
2015年4月 医療生協さいたま あさか虹の歯科
2016年4月 東京医科歯科大学歯学部付属病院 研修登録医
2017年3月 東京医科歯科大学歯学部付属病院 研修登録医終了
2019年4月 埼玉西協同病院歯科 歯科医局長
《資格・所属学会》
日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士
日本歯科放射線学会 歯科用CBCT認定医
厚生労働省認定 歯科医師臨床研修指導医
日本睡眠歯科学会
日本栄養治療学会
日本老年歯科医学会
日本障害者歯科学会
