2025年4月15日
今回は「睡眠」と「高血圧」という一見関係のなさそうなキーワードが、実は深く結びついているというお話をしたいと思います。
睡眠時無呼吸症候群と血圧の関係
近年、**睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)**が高血圧の原因となることが、数多くの研究で明らかになってきました。SASは、睡眠中に呼吸が何度も止まったり浅くなったりする疾患で、自覚症状がないまま進行してしまうことも多いのが特徴です。
呼吸が止まることで体が酸素不足に陥り、それに反応して交感神経が過剰に働き、血圧が上昇してしまうのです。さらに、このような状態が毎晩繰り返されることで、慢性的な高血圧へとつながるリスクが高くなります。
睡眠歯科ができること
睡眠歯科では、SASの治療の一つとして**「スリープスプリント(口腔内装置)」**の作製を行っています。これは、寝ている間に下あごを適切な位置に保持し、気道が狭くならないようにするマウスピースです。
この装置を使うことでいびきや無呼吸が軽減され、睡眠の質が改善されるだけでなく、血圧の正常化にも良い影響を与えることがわかっています。
まとめ
高血圧の原因が「睡眠の質」にあるとは、意外に思われるかもしれません。でも、睡眠時の呼吸が整うことで、血圧の改善が期待できるというのはとても大切なポイントです。
もしもご自身やご家族に、「いびきがひどい」「日中眠気が強い」「血圧がなかなか下がらない」といったお悩みがある方は、一度睡眠歯科での相談を検討してみてはいかがでしょうか?